昔の家の階段は「暗くて狭くて急勾配で…」という、単に機能的なもの・・・下の階と上の階をつなぐ通路・・・でした。しかし現在では、そのような機能面だけではなく、空間の美しさを演出したり、家族のコミュニケーションをスムーズにしたりと、階段は様々な役割を果たすようになっているのです。
中でも最近は、リビングの中に階段を設ける「リビング内階段」が人気を集めています。多くの人が憧れる、リビング内階段の魅力とはどのようなものなのでしょうか? |
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リビング内階段なら、空間も家族も開放的に |
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リビング内階段の最大の特徴は、抜けの良い開放感を味わえること。壁で囲われた独立型の階段と比較すると、廊下専用のスペースが必要なく、部屋面積も広くとれ、空間が圧倒的に開放的で明るくなります。階段下の一見ムダになりそうな空間も、椅子を置いて和みのスペースにしたり、収納空間にする等、様々に使えます。
また、リビングから伸びる階段はそれ自体が空間のアクセントとなり、一挙にスタイリッシュでおしゃれなイメージになります。より一層開放感を演出したいのなら、フェンスは透明にしてみましょう。リビングの空間に溶け込み、圧迫感を感じにくくなります。
更に家族にもたらしてくれる恩恵は「コミュニケーション」。必ずリビングを経由して上階の居室へと行き来することになるので、「行ってきます」「ただいま」などのあいさつも自然に交わせ、家族がさりげなく繋がることができます。子供の行動も把握できるので、親としても安心ですね。 |
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室内温度調節の問題は、住宅の断熱性能でカバー |
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メリットが沢山のリビング内階段ですが、検討する際に浮上する問題は「室内温度の調整の難しさ」です。上階との仕切りがないため、冷暖房の効きが悪くなる懸念があります。特に冬場の冷さが問題となるようです。
対策としては、階段手前で引き戸やカーテンを用いて仕切る方法がありますが、せっかくのリビング内階段の魅力が損なわれそうです。最も有効な対策は、住まいの高断熱・高気密性能。断熱と気密に優れていると、1階と上階の温度差も少なくなるので、暮らしやすさも格段にアップし、身体にも安心ですね。
やっぱり素敵なリビング内階段。諦めずに、賢く快適に取り入れてみたいものですね。 |
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