目次
ビルトインガレージとは?

建物の1階部分に駐車スペースを組み込んだガレージのことです。「インナーガレージ」とも呼ばれます。
シャッターや壁で囲われており、建物と一体化しているのが特徴です。
土地を最大限に活用できるため、特に都市部の敷地が限られた住宅で人気があります。
愛車を安全に保管し、居住空間との連携も可能です。
ビルトインガレージが人気の理由は?
雨や雪の日でも濡れずに車の乗り降りができ、重い荷物の運び込みが楽になる高い利便性が最大の魅力です。
また、紫外線や風雨、盗難やいたずらから大切な愛車をしっかりと守れる防犯性の高さも人気の理由です。
さらに、DIYやアウトドア用品の手入れなど、天候を気にせず使える趣味の空間として活用できる点も支持されています。
ビルトインガレージは固定資産税がかかる?
結論から言うと、ビルトインガレージは固定資産税の課税対象になります。
一方でビルトインガレージは、住宅の延べ床面積の5分の1を限度として、容積率の計算から除外される緩和措置があります。
この緩和措置から固定資産税が安くなると誤解される場合があります。
これは固定資産税の計算とは全くの別物です。
固定資産税は、屋根があり三方向以上が壁で囲まれた空間を「家屋」と判断するため、ビルトインガレージも課税対象面積に含まれます。
この違いを混同しないよう注意が必要です。

ビルトインガレージの費用相場
ビルトインガレージの費用相場は、坪単価50万円~80万円が目安です。
車1台分のスペース(約5坪)を確保する場合、250万円~400万円程度が建築費に上乗せされる計算になります。
ただし、これはシンプルな仕様の場合で、電動シャッターの採用や内装、換気設備などにこだわると費用はさらに上がります。
あくまで一般的な相場のため、参考までに家づくりを進める必要があります。

ビルトインガレージのメリット

愛車を大切に保管できるだけでなく、日々の生活が驚くほど快適になるのがビルトインガレージの魅力です。
雨の日の乗り降りや土地の有効活用、趣味の空間としての可能性など、暮らしを豊かにする具体的なメリットを解説します。
天候に左右されず、乗り降りが快適
建物とガレージが一体なため、雨や雪の日でも濡れずに乗り降りできます。
特に小さなお子様連れや、買い物で両手がふさがっている時に便利です。
ガレージから直接室内に入れる動線なら、重い荷物の運び込みもスムーズです。
愛車を雨風や紫外線、犯罪から守る
屋内に車を保管するため、塗装を劣化させる雨風や紫外線、鳥のフンなどから愛車を守ります。
また、シャッターを閉めることで、車上荒らしやいたずらといった犯罪のリスクを大幅に軽減でき、防犯面でも非常に安心です。
土地を有効活用できる
特に都市部の狭小地など、屋外に駐車スペースを確保するのが難しい場合に有効です。
建物の1階部分をガレージにすることで、限られた敷地を最大限に活用し、駐車スペースと居住空間の両方を効率よく確保できます。
趣味のスペースなど多目的に活用できる
単なる駐車場としてだけでなく、天候を気にせず使える「半屋外空間」として多目的に活用できます。
DIYやアウトドア用品の手入れ、トレーニングスペース、子供の安全な遊び場など、ライフスタイルに合わせて自由に利用できます。

ビルトインガレージのデメリット

憧れのビルトインガレージですが、デメリットも存在します。
設計段階で知っておかないと後悔につながる、費用や間取り、騒音などの注意点を解説します。
後悔しない家づくりのために、必ず確認しておきましょう。
建築費用が高額になる
ビルトインガレージにする建築コストが増加する傾向にあります。
ガレージ部分は大きな開口部を設けるため、建物の強度を保つ構造補強が必要です。
電動シャッターや換気設備などを採用すればコストはさらに上がります。
居住スペースが狭くなり、間取りに制約が出る
1階の多くをガレージが占めるため、その分リビングなどの居住スペースが狭くなります。
結果的に2階リビングになることが多く、階段の上り下りが増えるなど、生活動線に影響が出るため間取りの工夫が不可欠になります。
騒音や振動、排気ガスの対策が必須
エンジン音やシャッターの開閉音が居住スペースに響きやすくなります。
特に寝室の近くに配置すると睡眠の妨げになることもあります。
また、排気ガスがこもらないよう、強力な換気扇の設置や室内に流入させない設計が必須です。
耐震性への配慮が重要になる
1階部分が大きな開口部となり、壁や柱が少なくなるため、構造的に不安定になりやすい側面があります。
地震に強い家にするには、構造計算をしっかり行い、耐力壁をバランス良く配置するなど、耐震性を高める設計が重要です。
将来の車の買い替えに制約が出る可能性
今の車に合わせてギリギリで設計すると、将来より大きな車に買い替えた際に、ガレージに収まらなかったり、ドアの開閉がしにくくなったりする恐れがあります。
将来を見越して、広さや高さに余裕を持たせることが大切です。

ビルトインガレージの後悔しやすい事例と注意点

憧れのビルトインガレージですが、実際に建ててから「こんなはずでは…」と後悔する声も少なくありません。
ここでは、よくある失敗事例とその対策を解説します。
設計前に知っておくことで、理想のガレージライフを実現しましょう。
生活リズムを乱す「騒音・振動」問題
早朝の出勤や深夜の帰宅時、シャッターの開閉音やエンジン音・振動が居住スペースに響き、家族を起こしてしまうケースです。
特に寝室の真下や隣にガレージを配置すると後悔の原因になります。
設計段階で寝室とガレージの位置を離したり、静音シャッターを採用したり、壁や天井に防音・遮音対策を施すことが重要です。
老後まで見据えていなかった「2階リビング」の動線問題
1階にガレージを設けた結果、LDKが2階になる間取りは人気ですが、毎日の階段移動が将来的な負担になることがあります。
特に、お米や飲料などの重い荷物をキッチンまで運ぶのは大変です。
設計時に将来の体力的な変化を考慮し、ガレージから直接パントリーに繋がる動線を確保するなどの工夫が求められます。
車の使い方まで考えなかった「広さ・高さ」の問題
「駐車はできるがドアを開けにくい」「車を買い替えたら入らなくなった」という後悔です。
駐車だけでなく、乗り降りや荷物の出し入れ、タイヤ交換などの作業スペースも考慮することが大切です。
将来ワンサイズ大きな車に乗り換える可能性も想定し、幅・奥行き・高さに余裕を持たせた設計にしましょう。

おしゃれなビルトインガレージを作るポイント

ビルトインガレージは単なる駐車場ではありません。
少しの工夫で、住宅の顔となるおしゃれな空間に変わります。
ここでは、外観・照明・内装の3つの視点から、ワンランク上のガレージを実現する具体的なポイントを解説します。
「外観との一体感」を極める
ガレージを後付けに見せず、建物全体でデザインを考えて外壁とシャッターの色や素材を統一させます。
そうすることで、住宅と一体化したシームレスでモダンな印象となり、洗練された外観を完成させることができます。
「照明計画」で空間をドラマチックに演出する
ガレージを単に明るくするだけでなく、スポットライトで愛車のボディラインを照らし主役として際立たせるなど、計画的なライティングで光と影を演出します。
そうすることで、愛車がアートのように映えるショールームのようなドラマチックな空間を創り出すことができます。
「見せる」と「使う」を両立させる内装と動線
ガレージ内部のデザインと、そこから室内へと続く動線にこだわりましょう。
◯「見せる」工夫
リビングから愛車を眺められる開口部は最高のインテリアになります。
壁を有孔ボードにして工具を飾るのもおすすめです。
◯「使う」工夫
ガレージから直接パントリーや玄関クロークに繋がる動線は、日々の生活を非常にスムーズにします。

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